本文へ移動
Knowledges

ナレッジ

採用TikTokの始め方|向く企業・企画・応募導線・KPI

採用TikTokは、アカウントを作る前に対象職種、候補者の疑問、募集要項、応募導線、運用責任者、KPIを決めて始めます。撮影機材や流行の企画から着手すると、再生されても応募判断に必要な情報が残らないためです。

この記事では、採用TikTokが自社に向くかを判断し、企画・応募導線・KPI・運用体制まで設計する順番を解説します。

POINT 採用TikTokは「動画を投稿する施策」ではなく、認知から応募までをつなぐ採用導線です。投稿数や再生数だけでなく、プロフィール訪問、採用ページ到達、応募、面接を段階ごとに確認し、募集情報を正確かつ最新に保つ担当も決めます。

この記事の目次
  1. 採用TikTokが向く企業・向きにくい企業
  2. 採用TikTokの始め方:6ステップ
  3. 最初の4週間で行うこと
  4. 募集投稿で外せない法務・表現チェック
  5. よくある質問
  6. まとめ
目次

採用TikTokが向く企業・向きにくい企業

次の項目に多く当てはまるなら、TikTokを採用広報の候補にできます。

  • 仕事内容や職場の雰囲気を、文章だけでなく映像で見せられる
  • 社員や現場から、継続的に素材を集められる
  • 採用ページや募集要項を最新の状態に保てる
  • 投稿前の事実確認と承認を担当する人を決められる
  • 応募数だけでなく、候補者の理解やマッチ度も改善したい

一方、単発でごく少数の専門職を急募しており、撮影・確認・返信の担当者も置けない場合は、求人媒体や人材紹介など他の手段を先に整える方が現実的です。TikTokを使うかどうかは、対象人材の情報行動と自社の運用可能性で判断します。

外注先を具体的に探す段階では、採用TikTok運用代行会社12選で、応募導線、社員出演、採用担当工数、応募計測、制作・運用範囲を同じ条件で比較できます。予算と契約総額を先に整理する場合は採用SNS運用代行の費用相場を参照してください。

採用TikTokの始め方:6ステップ

ステップ決めること完了の目安
1採用課題と対象職種誰の、どの不安を解消するかを1文で言える
2発信テーマ仕事内容・人・社風・成長・募集情報の柱がある
3アカウント設計運営主体、プロフィール、問い合わせ先が明確
4応募導線投稿から募集要項・応募先まで迷わず進める
5制作・承認体制企画、撮影、編集、確認、投稿、返信の担当が決まる
6KPIと改善周期認知・興味・検討・応募の指標を定期確認する

1. 採用課題と対象職種を1つに絞る

「若手を採用したい」だけでは企画が定まりません。職種、経験の有無、勤務地、候補者が応募前に不安を感じる点まで具体化します。

たとえば「未経験の営業職候補者に、入社後の仕事と育成方法を理解してもらう」のように、対象・不安・伝える内容をセットにします。最初のテーマを絞ると、視聴者にも社内の出演者にも意図が伝わりやすくなります。

2. 発信テーマを4つ前後に整理する

採用動画は、次のような柱に分けると企画を継続しやすくなります。

  1. 仕事内容:一日の流れ、道具、業務手順、成果物
  2. 人とチーム:社員インタビュー、上司と部下の関わり、入社理由
  3. 社風と働き方:会議、休憩、オフィス、意思決定の様子
  4. 成長と募集情報:研修、キャリア、選考の流れ、募集要項への案内

楽しさだけを見せるのではなく、候補者が応募判断に必要とする情報を配分します。採用に特化した具体案は採用ショート動画の企画例、企画を増やす一般的な方法はショート動画企画の作り方も参考にしてください。

3. アカウントの所有・権限とプロフィールを整える

運営する会社名、何を発信するアカウントか、募集情報の確認先を明示します。担当者個人のアカウントに見えないように、会社管理のメールアドレス、所有者、投稿・分析・返信の権限、退職・委託終了時の引き継ぎ先を決めてください。

TikTok for Businessは2026年5月時点で、ビジネス機能へのアクセスをGeneral TikTok Account、TikTok Account with Advanced Access、Verified Business Accountの3段階で説明しています。分析、プロフィール上のビジネス情報やリンク、動画への導線機能は段階や対象顧客によって異なるため、使いたい機能が自社アカウントで有効かを公式のaccount entitlementsと実際の管理画面で確認します。

複数人や外部パートナーで運用する場合は、パスワード共有ではなくTikTok Business Centerのメンバー・アセット権限を検討します。開設手順と初期設定は企業向けTikTokビジネスアカウント開設ガイドで詳しく解説しています。

4. 投稿から応募までの導線をつなぐ

動画の最後に「プロフィールから募集要項へ」「職種別の仕事内容を採用ページで確認」など、次の行動を1つだけ示します。移動先では、動画で紹介した職種の募集要項へ短い手数で到達できるようにします。

導線を公開前に次の順でテストします。

  • 投稿またはプロフィールから募集情報へ移動できる
  • スマートフォンで募集要項を読める
  • 応募条件、勤務地、選考の流れが分かる
  • 応募フォームを送信できる
  • 応募後の案内が表示または送信される

TikTokだけに依存せず、対象層に合わせてInstagram Reelsなどへ展開する場合は、TikTokとInstagram Reelsの違いを踏まえて役割を分けます。

5. 制作・承認・返信の担当を決める

最低限、次の役割を決めてから投稿を始めます。1人が複数を兼務しても構いません。

  • 採用情報の責任者:募集内容と表現を確認する
  • 企画担当:候補者の疑問からテーマを作る
  • 制作担当:撮影、編集、字幕、投稿を行う
  • 現場確認者:仕事内容や職場描写の事実を確認する
  • 返信担当:コメントや問い合わせを所定の窓口へ案内する

自社で回すか外部へ依頼するか迷う場合は、ショート動画の内製・外注判断で必要な役割を比較できます。採用目的の外注費と支援範囲は、採用SNS運用代行の費用相場で確認できます。

6. KPIを採用ファネルごとに置く

再生数だけでは、採用への貢献を判断できません。目的に応じて次のように分けます。

段階確認する指標の例改善するときの問い
認知動画視聴数、リーチ対象職種に関係するテーマか
興味視聴維持、反応、プロフィール訪問冒頭と内容が候補者の疑問に答えているか
検討採用ページ到達、説明会予約次の行動と移動先が明確か
応募応募数、有効応募数、面接数募集情報と動画の内容が一致しているか

上段の指標が改善しても応募につながらない場合は、動画の本数を増やす前に、プロフィール、募集要項、応募フォームの離脱点を確認します。採用ページの流入元を区別できるURLや計測ルールを用意し、指標定義はショート動画のKPIと効果測定と揃えておくと、再生と応募を混同せずに振り返れます。

最初の4週間で行うこと

これは固定の正解ではなく、立ち上げ時の進め方の一例です。

  • 1週目:対象職種、候補者の疑問、KPI、承認者を決める
  • 2週目:複数企画の台本を作り、まとめて撮影する
  • 3週目:投稿し、コメント・プロフィール訪問・導線の動作を確認する
  • 4週目:成果の良し悪しではなく、どのテーマと構成に反応が集まったかを振り返る

同じ形式を一定回数試し、テーマ、冒頭、出演者、CTAのどこが違いを生んだかを比較します。一度の投稿結果だけで向き不向きを決めないことが大切です。

募集投稿で外せない法務・表現チェック

厚生労働省は、インターネットやSNSを含む募集情報について、虚偽表示や誤解を生じさせる表示を避け、正確かつ最新の内容に保つよう求めています。また、募集広告には募集主の名称・住所・連絡先・業務内容・就業場所・賃金の6項目の表示が必要です。リンク先だけでなく、募集広告自体への表示が必要とされる点にも注意してください。

職場情報提供の手引第3版では、候補者が事業・業務内容、身につくスキルやキャリア、職場の雰囲気、働き方、賃金などを求めることも整理されています。楽しい場面だけを切り取らず、配属予定の職種・部門に即した情報を募集要項と矛盾なく伝えます。

コメントやDMから応募・選考へつなぐ場合は、やり取りや面接で、本人の適性・能力と関係のない家族、信条、思想などを選考材料にしないという公正な採用選考の基本を踏まえます。

投稿前には、次を確認します。

  • 募集条件と動画内の説明が一致している
  • 募集終了・条件変更時に投稿や導線を更新する担当が決まっている
  • 出演者、社内資料、顧客情報の公開許可を得ている
  • 市販楽曲を無断で使っていない
  • 自社や第三者のブランドを宣伝する投稿で商用コンテンツ開示を確認した
  • コメントで個人情報や選考情報を聞き出さない
  • 炎上時の一次対応者とエスカレーション先が決まっている

TikTokは、自社を含むブランド・商品・サービスを宣伝する投稿でcontent disclosure settingを有効にするよう案内しています。音源は商用音楽ライブラリに関する案内を確認し、CML外の音源では必要な許諾を取得します。運用ルールは企業TikTokの炎上予防チェックリストでも整理しています。

よくある質問

社員の顔出しは必須ですか?

必須ではありません。手元や道具の撮影、オフィスの動線、画面収録、ナレーションと字幕などでも仕事内容を伝えられます。ただし、誰と働くかが重要な職種では、本人の同意を得たインタビューが有効な場合があります。

ダンスや流行への参加は必要ですか?

必要ではありません。流行を採り入れる場合も、会社や職種への理解につながるかを基準にします。視聴数は増えても応募判断に必要な情報が残らない企画は、採用KPIと結びつきません。

何本投稿すれば応募が来ますか?

職種、地域、知名度、募集条件、応募導線によって異なるため、一律の本数では判断できません。まずは複数のテーマを同じ条件で試し、プロフィール訪問以降の行動まで確認してください。

ビジネスアカウントにすれば応募リンクを置けますか?

一律ではありません。TikTokはビジネス機能をアクセス段階で分けており、プロフィール上のビジネス情報やリンク、動画への導線機能には条件があります。アカウント種別の名称だけで判断せず、自社のentitlement、ビジネス認証、対象顧客への提供状況を公式ヘルプと管理画面で確認してください。

まとめ

採用TikTokは、次の順番で始めると判断と改善がしやすくなります。

  1. 対象職種と候補者の不安を定める
  2. 仕事内容・人・社風・成長の発信テーマを作る
  3. アカウントの所有・権限と募集情報の更新責任を明確にする
  4. 投稿から応募までの導線をテストする
  5. 制作・承認・返信の担当を決める
  6. 認知から応募までのKPIを追う

Albit株式会社では、採用課題に合わせたSNS企画、ショート動画制作、運用設計をご相談いただけます。自社にTikTokが向くか、どの職種から始めるべきかを整理したい場合は、お問い合わせフォームの「採用向けSNSプロモーション」からご相談ください。

この記事の執筆者

加藤 翔太

加藤 翔太 Shota Kato

Albit株式会社 代表取締役 / CEO

早稲田大学卒業後、株式会社キーエンスにてコンサルティング営業に従事し、データドリブンな営業手法を実践。2021年にマーケティング支援企業を共同創業しSNS運用戦略を主導した後、2025年1月にAlbit株式会社を設立。大手音楽レーベル、大手アニメーション企業、大手賃貸住宅サービス、大手スポーツ用品ブランドなどの縦型動画SNSマーケティングを支援し、運用約4ヶ月で総再生3,000万回超、約1年半でフォロワー10倍(4万→40万人超)などの成果を率いてきた。統計・データ解析の知見を軸にした、再現性のあるバイラルマーケティング設計が専門。

noteで記事を読む

Contactお問い合わせ