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企業のYouTubeショートが伸びない原因|Shorts分析と改善チェックリスト

企業のYouTubeショートが伸びないときは、企画、冒頭、編集、投稿時間を一度に変えないでください。まずYouTube Studioで、「フィードで表示」→「視聴を継続」→「エンゲージ ビュー」→「視聴者維持率」→「チャンネル登録者・関連動画」の順に確認します。

この順番なら、「そもそもショート フィードに出ていない」「表示されたがスワイプされた」「再生は始まったが見続けられていない」「最後まで見られたが次の行動につながらない」を分けられます。原因を断定するアルゴリズム解説ではなく、YouTubeが公開している指標を使った診断手順です。

POINT 再生数は症状の合計です。先に詰まっている段階を見つけ、その段階に関係する一要素だけを変えると、改善結果を読み取りやすくなります。

この記事の目次
  1. 最初に見る5段階の診断表
  2. 比較前に条件をそろえる
  3. フィードで表示を確認する
  4. 「視聴を継続」を確認する
  5. エンゲージ ビューを確認する
  6. 視聴者維持率を動画単位で確認する
  7. チャンネル登録者と長尺動画への回遊を確認する
  8. 一要素ずつ改善する記録表
  9. 改善チェックリスト
  10. よくある質問
  11. まとめ
目次

最初に見る5段階の診断表

診断段階YouTube Studioで見る項目分かること次に検証すること
1. 露出フィードで表示、トラフィックソースショート フィードで表示されたか公開状態、制限、ショート動画としての認識、テーマの一貫性
2. 視聴選択視聴を継続(Stayed to watch)表示後に見られたか、スワイプされたか冒頭で誰向け・何が分かるかを明確にする
3. 継続視聴エンゲージ ビュー最初の数秒を超えて見続けられたか導入の重複、結論までの距離、映像と台本の一致
4. 内容維持視聴者維持率、平均視聴時間、平均再生率どの場面で視聴が止まったか離脱箇所の前後だけを書き直す
5. 次の行動コンテンツタイプ別の登録者、関連動画の設定登録や次のYouTubeコンテンツへ接続したかテーマの連続性、関連動画、次に見る理由

YouTube公式のショート動画のコンテンツ分析ヘルプでは、「フィードで表示」をショート フィードに表示された回数、「視聴を継続」を最初の数秒を超えて視聴した割合として案内しています。画面やヘルプには「視聴を選択したユーザー数」「視聴した割合とスワイプした割合」といった表記が残る場合があるため、指標の定義も合わせて確認してください。

一般的な再生数、保存、問い合わせ等のKPI設計を先に確認したい場合は、ショート動画のKPIと効果測定をご覧ください。本記事では、YouTube ショート固有の診断順に範囲を絞ります。

比較前に条件をそろえる

数字を見る前に、比較対象をそろえます。条件が異なるショート動画を混ぜると、改善ではなく配信条件の差を読んでしまいます。

  • ショート動画はショート動画同士で比較する
  • 公開後の経過時間をそろえる
  • オーガニックと広告経由を分ける
  • 同じシリーズ、対象、目的の動画をまとめる
  • 視聴者維持率の処理を待ってから判断する
  • 変更前の数値と変更内容を記録する

YouTube公式の視聴者維持率ヘルプでは、データの処理に通常1〜2日かかるとしています。公開直後に維持率が見えない場合、すぐに失敗と決めないでください。

「競合がこの数値だから自社も同じ水準を目指す」という比較も慎重に扱います。動画の長さ、視聴者、テーマ、チャンネルの既存視聴者が違えば、同じ数値でも意味が変わります。まず自社内の似たショート動画を基準にします。

フィードで表示を確認する

最初は「フィードで表示」を確認します。これは、ショート動画がショート フィードに表示された回数です。ここが少なければ、視聴者維持率を直す前に、入口の状態を確認する必要があります。

確認する順序は次のとおりです。

  1. 動画が公開状態になっているか
  2. YouTube Studioの「制限」欄に著作権・年齢等の表示がないか
  3. ショート動画として扱われているか
  4. トラフィックソースにショート フィードがあるか
  5. 直前の動画から対象・テーマ・形式を大きく変えていないか

ただし、「フィードで表示」が少ないという数字だけでは理由を特定できません。YouTubeが不利益を与えた、投稿時刻が悪かった、投稿本数が足りない、といった因果はこの指標だけでは分からないためです。

YouTube公式の検索と見つけやすさのヒントでは、ショート動画はパフォーマンスと個々の視聴者との関連性に基づいて表示され、トピックへの関心、競合状況、季節性も視聴人数へ影響し得ると案内しています。公開状態に問題がない場合も、低露出を一つの設定ミスだけで説明しないでください。

改善のコツ 公開状態や制限に問題がなければ、同じ対象のショート動画を束ねて比較します。テーマ、見せ方、尺を同時に変えず、まず一つの企画軸が視聴者に一貫して届いているかを確認します。

企業での目的・題材・導線をまだ整理できていない場合は、企業のYouTubeショート活用ガイドを先に確認してください。

「視聴を継続」を確認する

フィードには表示されているのに再生が伸びない場合は、「視聴を継続」を確認します。これは、ショート動画が表示されたときに、視聴者が最初の数秒を超えて見続けた割合です。旧表記の「視聴を選択したユーザー数」が表示される場合もあります。

この段階で見るのは、動画全体の情報量ではなく、表示直後に「自分が見る理由」を伝えられたかです。

  • 対象が分かるか:「採用担当者向け」「店舗責任者向け」
  • 得られる答えが分かるか:「3つの確認項目」「失敗を防ぐ順番」
  • 状況が分かるか:「投稿しても再生が止まるとき」
  • 映像と音声が同じ約束をしているか
  • 前置きが結論より先に長く続いていないか

「視聴を継続」が弱い場合、変更候補は冒頭です。ただし、テロップ、話し出し、背景、尺、BGMをすべて変えると、何が効いたか分かりません。最初の画面の文言だけ、話し出しだけ、対象の示し方だけ、と一つに絞ります。

冒頭の設計例はショート動画の冒頭設計で詳しく解説しています。

エンゲージ ビューを確認する

YouTube公式のコンテンツ分析ヘルプによると、2026年8月24日以降、ショート動画を含む各形式の「視聴回数」は、動画の再生が始まった時点で数える方式です。一方、「エンゲージ ビュー」は最初の数秒を超えて視聴した回数で、ループを含みません。

YouTube公式のコンテンツ分析ヘルプでは、エンゲージ ビューを「最初の数秒を超えて視聴した回数」とし、ループは含まないと説明しています。

そのため、次の二つは分けて記録します。

指標読み取る役割
視聴回数再生が開始された規模
エンゲージ ビュー最初の数秒を超えて見続けた規模

視聴回数だけが増え、エンゲージ ビューが同じように増えていないなら、再生開始後の離脱を確認します。冒頭で約束した内容と、その後の説明が一致しているか、同じ内容を言い換えて時間を使っていないか、結論まで遠くないかを見直します。

エンゲージ ビューは「良いショート動画」を自動判定する万能スコアではありません。露出、視聴選択、維持、登録・回遊のどこに詰まりがあるかを分けるための一項目です。

視聴者維持率を動画単位で確認する

次に、動画単位の「視聴者維持率」を見ます。YouTube公式の視聴者維持率ヘルプでは、このレポートで動画の各場面がどの程度注意を集めたか、視聴者がどの時点で再生を開始・停止したかを確認できると説明しています。

ショート動画の平均視聴時間と平均再生率は、エンゲージ ビューと対応する総再生時間に基づいて計算されます。最初の数秒を超えて見た視聴者が、その後どこまで見たかを読む指標です。

グラフでは「数字が高い・低い」だけでなく、変化した位置を台本へ戻します。

離脱した位置確認する内容修正例
冒頭直後約束の後に挨拶や背景説明が続いていないか約束の直後に答えの一部を出す
手順の途中一項目が長い、似た説明が重複していないか一文一情報に分ける
証拠・例の前抽象論が続き、具体像が出るまで遠くないか具体例を前へ移す
結論前すでに答えが完結し、同じ要約が続いていないか重複を削り次の行動へつなぐ

維持率が落ちたからといって、必ず尺を短くすればよいとは限りません。視聴者が必要とする説明や証拠まで削ると、次の行動につながりにくくなることがあります。離脱位置の前後だけを直し、他の条件をできるだけ維持します。

台本へ戻して改善する方法はショート動画の台本の作り方で確認できます。

チャンネル登録者と長尺動画への回遊を確認する

再生や維持が良くても、企業の目的が認知後の理解、採用応募、商談の前段づくりなら、ショート動画内で終わらせない設計が必要です。

YouTube Studioのコンテンツレポートでは、動画、ショート動画、ライブ配信等のコンテンツタイプ別に獲得したチャンネル登録者数を確認できます。ショート動画から登録につながっているかを、単純な総登録者数の増減だけでなくコンテンツタイプ別に見ます。

長尺動画へつなぐ場合は、ショート動画の「関連動画」を設定します。YouTube公式の関連動画ヘルプでは、関連動画として自分の動画、ショート動画、ライブ配信を設定でき、視聴者にはチャンネルハンドルの下にクリック可能なリンクが表示されると案内しています。設定には上級者向け機能へのアクセスが必要で、リンク先は公開または限定公開である必要があります。

なお、YouTube公式のリンク共有ヘルプでは、ショート動画の説明欄とコメント欄に置いたURLはクリックできないと案内されています。長尺動画への回遊は関連動画、外部サイトへの導線はチャンネルプロフィールのリンクなど、実際にクリックできる場所を使います。

関連動画を置くだけではなく、問いを連続させます。

  • ショート動画:失敗の原因を一つ示す
  • 長尺動画:診断手順と具体例を詳しく説明する
  • ショート動画:比較軸を提示する
  • 長尺動画:自社条件で選ぶ方法を説明する

「詳しくは長尺へ」だけでは、移動する理由が弱くなります。「残り4項目を長尺で確認できます」「判断表を使った実例は関連動画で解説します」のように、次に得られる情報を具体化します。

一要素ずつ改善する記録表

検証期間や投稿本数に、すべての企業へ共通する正解はありません。社内の制作周期に合わせて期間を決め、比較に必要なデータが集まるまで同じ条件を保ちます。固定本数を達成すれば伸びる、という意味ではありません。

次の形式で、変更前後を記録します。

項目記入内容
症状どの段階で詰まっているか
仮説なぜ起きていると考えたか
変更今回変える一要素
固定変えない要素
見る指標フィード表示、視聴選択、エンゲージ ビュー、維持、登録・回遊のどれか
結果変更前後の同条件比較
次の判断継続、再検証、別段階へ移動

たとえば「フィード表示はあるが視聴選択が弱い」という症状なら、次の動画では冒頭の対象提示だけを変更します。維持率、登録者、問い合わせを同時に改善目標にせず、まず視聴選択の変化を確認します。

改善チェックリスト

データの前提

  • [ ] ショート動画同士で比較している
  • [ ] 公開後の経過時間をそろえている
  • [ ] オーガニックと有料を分けている
  • [ ] 視聴者維持率の処理後に確認している
  • [ ] 自社内の似たテーマ・尺を基準にしている

露出と視聴開始

  • [ ] 公開状態と「制限」欄を確認した
  • [ ] ショート動画として認識されている
  • [ ] 「フィードで表示」を確認した
  • [ ] 「視聴を継続」を確認した
  • [ ] 冒頭で対象と得られる答えが分かる

継続と内容

  • [ ] 視聴回数とエンゲージ ビューを分けて記録した
  • [ ] 維持率の落ちた位置を台本へ戻した
  • [ ] 冒頭の約束と本編が一致している
  • [ ] 前置き、重複、抽象説明を見直した
  • [ ] 一度に変える要素を一つにした

登録と長尺回遊

  • [ ] ショート動画経由のチャンネル登録者を確認した
  • [ ] 関連動画を設定した
  • [ ] ショート動画と長尺動画で問いが連続している
  • [ ] 次の動画で得られる答えを明示した
  • [ ] 目的が再生数だけになっていない

よくある質問

フィードで表示がゼロなら、チャンネルに問題がありますか

数字だけでは断定できません。公開状態、制限欄、ショート動画としての認識、処理状況、トラフィックソースを確認します。異常が見当たらない場合も、アルゴリズム上の罰や原因を推測せず、YouTube公式の案内と自社内の比較データで判断してください。

「視聴を継続」は何%なら合格ですか

この記事で参照したYouTube公式ヘルプには、すべての業種・尺・テーマに共通する合格値は示されていません。まず自社の同じシリーズ、近い尺、同じ対象のショート動画を比べ、冒頭の一要素を変えたときの差を見ます。

毎日投稿すれば伸びますか

投稿頻度だけで成果は保証できません。YouTube公式も、動画が伸びるための最低投稿頻度はないと案内しています。診断に必要な比較データを集められ、企画・確認・改善を維持できる頻度を選び、投稿本数を増やす前にどの段階が詰まっているかを確認してください。

伸びないショート動画は削除して再投稿すべきですか

削除・再投稿で伸びるかは、現在の指標だけでは判断できません。まず公開設定や制限、指標を確認し、元動画のデータを残す必要も検討します。再編集する場合は、何を変えたか分かるように記録します。

ショート動画から長尺動画へ誘導できますか

できます。関連動画に自分の動画を設定すると、YouTube ショート プレーヤーのチャンネルハンドル下へクリック可能なリンクが表示されます。上級者向け機能へのアクセスと、公開または限定公開のリンク先が必要です。

まとめ

企業のYouTubeショートが伸びないときは、再生数から原因を推測せず、次の順番で確認します。

  1. フィードで表示
  2. 視聴を継続
  3. エンゲージ ビュー
  4. 視聴者維持率
  5. チャンネル登録者と長尺動画への回遊

詰まっている段階を見つけたら、一度に変える要素を一つにします。固定の投稿本数や万能な数値基準ではなく、自社の似たショート動画を同条件で比較してください。

分析設計から企画・制作・改善まで外部支援を検討している方は、AlbitのYouTubeショート運用代行サービスをご覧ください。現在のYouTube Studioの状態と改善優先度を整理したい場合は、お問い合わせフォームからご相談いただけます。

この記事の執筆者

加藤 翔太

加藤 翔太 Shota Kato

Albit株式会社 代表取締役 / CEO

早稲田大学卒業後、株式会社キーエンスにてコンサルティング営業に従事し、データドリブンな営業手法を実践。2021年にマーケティング支援企業を共同創業しSNS運用戦略を主導した後、2025年1月にAlbit株式会社を設立。大手音楽レーベル、大手アニメーション企業、大手賃貸住宅サービス、大手スポーツ用品ブランドなどの縦型動画SNSマーケティングを支援し、運用約4ヶ月で総再生3,000万回超、約1年半でフォロワー10倍(4万→40万人超)などの成果を率いてきた。統計・データ解析の知見を軸にした、再現性のあるバイラルマーケティング設計が専門。

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